食育

食育事業 〜味覚の授業〜

五感を活用しながら味についての知識や味わうことの楽しみに触れる

次代を担う子どもたちに正しい食文化をきちんと伝えようという思いから、1990年代にフランスで始まった「味覚の一週間」。フランスでは国民的食育活動として長い歴史を有しているこの活動は、2011年から日本でも取り組みが始まりました。

「味覚の一週間」の活動のひとつとして行われているのが、「味覚の授業」。「味覚の授業」は、最も味覚が発達するといわれている年代の子どもたちに味の基本となる5味(塩味、甘味、苦味、酸味、うま味)について教え、味覚の意識させ、食の楽しみや食べることの大切さを伝える授業です。

飛騨市では、令和3年度からこの「味覚の授業」を市内の小学校を対象に開催しています。

令和4年11月:古川西小学校にて開催

令和4年度は、古川西小学校の5年生及び6年生を対象に味覚の授業を開催しました。
岐阜県調理師連合会会長の大脇房夫氏、キッチン飛騨の河本敏久シェフ、タスパdeシャングリ・ラの玉腰正人シェフの3名を講師に迎え、対象児童約80名に授業を行いました。

授業では、塩や砂糖、酢、チョコレート、グミ、鰹節などを使用して、子どもたちはそれらの食材を五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を使いながら味わい、味の基本となる5味を学びました。さらに、その味は舌のどの部分で感じるのかを、図を見て説明を受けながら、実際に食べて体感しました。

これらの食材の他には、飛騨市の銘菓である「味噌煎餅」や市内の洋菓子店の「パウンドケーキ」を食べ、味わって食べることでその食べ物にいろんな味(甘い味の中にしょっぱさがある、フルーツの酸味や焦がしキャラメルの苦味があるなど)が含まれていることや、五感(目で、耳で、鼻で、触って、口で)を使って味わうことで、より美味しく楽しく食べることができることを学びました。

授業の最後には講師の玉腰シェフ特製のシャインマスカットのゼリーが出され、子どもたちはこれまでの食材と同じく、いろんな味や感触などを確かめながら、笑顔で味わって食べました。

授業の中では、講師から味覚や五感に関する内容だけでなく、「食べることの大切さ」や「食べることの楽しさ」、「感謝の気持ちや思いやりの気持ちの大切さ」も伝えられました。

授業の様子