飛騨の自然が作り出す瑠璃色の甘い結晶
雄大な飛騨山脈の麓にある「山之村」は、日本の里100選にも数えられる里山の原風景が広がる小さな集落。そんな、山之村で作られるのが「寒干し大根」は、天然のフリーズドライ食品。豪雪地帯で陸の孤島にもなる山之村の先人たちが生み出した冬の貴重な保存食です。
寒干し大根作りには、「凍み、太陽、風」の3つが不可欠です。夜間には、マイナス20度まで気温が下がることで大根が凍り、昼間の太陽がそれを溶かし、風に晒されて乾燥します。それを繰り返し約1ヵ月間軒下に晒された大根は色が変わり甘味を凝縮させ天然のフリーズドライ食品となります。
地域のブランド・財産として
神岡町山之村地区の「すずしろグループ」が製造する「奥飛騨山之村寒干し大根」は、平成25年に地域食品ブランド表示基準である「本場の本物」に、平成29年には農林水産省が定める「地理的表示(GI)法」に認定・登録されています。また、同年には飛騨市の制度「飛騨市推奨特産品」にも認定されました。さらに、平成27年には、ミラノ万博でも紹介されました。