飛騨市種を蒔くプロジェクト

飛騨市 種を蒔くプロジェクト(有機農業産地づくり事業)

飛騨市では、令和6年度より「飛騨市有機農業推進協議会」と連携し、有機農業産地づくりに向けた取組み(飛騨市種を蒔くプロジェクト)をスタートします。


種を蒔くプロジェクトは、飛騨市の豊かな自然環境と受け継がれた農地を次世代に繋ぐため、飛騨市有機農業推進協議会(通称:V9)を中心に有機農業分野での人材育成や生産体制の構築に加え、販路拡大や認知度向上、地域の雰囲気づくりに向けた「種」を蒔き、それらを育てることで、将来にわたって環境にやさしいまちづくりを目指します。

オーガニックビレッジ宣言に向けた試行的な取組

※本事業は、令和6年度から令和8年度までの事業で、国の「みどりの食料システム戦略総合対策事業」を活用しています。

□事業の目的

 農業者の減少や農業従事者の高齢化の進行、遊休農地の増加等の諸課題が顕在化している現在において、農業・農村を主体とする本市の社会構造を将来にわたって持続可能なものにしていくため、本市では中長期的なビジョンを基に、地理的、環境的条件に応じた担い手の確保と、農地集積・集約を通じた農業生産性を高めることを農業政策の機軸として取り組んできました。
 一方で、SDGsの目標達成に向けた取組みが世界中で活発化する中、ウィズコロナによる健康意識への高まりや、環境負担軽減に対するエシカル消費が増加傾向にあるなど、食に対する意識変化から有機農業を取り巻く環境も大きく変化してきています。
 こうしたことから、本市では次世代の農業を支える社会政策と捉え、飛騨市有機農業推進協議会を母体とした有機農業を目指す新たな農業者の受け入れ・育成に加え、安定した販路の確保と認知度向上に向けた取組み、更には地域全体の雰囲気づくりを強化し、継続的に有機農業が拡大していく仕組みを構築していくことを目的として『種を蒔くプロジェクト』を進めます。

□具体的な数値目標(令和6年度~10年度)

有機農業取組面積 現状8.5ha ⇒ 16.1ha
有機農業就農者  現状9名  ⇒ 13名

□事業概要

参考資料【概要版】

・有機農業実施計画の策定に向けた検討会
 ⇒飛騨市有機農業推進協議会、飛騨市による検討会(年5回)
・研修生受入れのための環境整備
 ⇒研修カリキュラム検討、圃場整備
・里山留学及び里山就農事業の実施に向けた検討
・技術向上支援及び域内循環モデルの検討
・市版有機認証制度設計及び検討
・有機農業モデル地区の検討、実証及び検証
・販路拡大及び認知度向上に向けた事業の内容検討、実施
・ふるさと学校給食事業の実施に向けた検討、協議
・その他雰囲気づくりに向けた事業検討、実施
・広域連携に関する進め方の検討

□推進体制

 有機農業をはじめとする自然派農業に取り組んでいる飛騨市有機農業推進協議会(通称:V9)と飛騨市が連携し、豊かな自然環境と受け継がれてきた田園風景を次世代に繋ぐため、有機農業を目指す人材の育成や生産体制の構築に加え、販路拡大や市内での認知度向上、地域の雰囲気づくりを強化してくなど、有機農業が地域に根付くための種を蒔き、それらを大切に育て将来にわたって環境にやさしいまちづくりの実現に向けて『種を蒔くプロジェクト』を進めていきます。

『種を蒔くプロジェクト』具体的な取組み内容

参考資料 事業取組みイメージ(時系列)

□生産関連の取組み

・就農フェア参加及びPR

 有機農業の就農を志す希望者を募るため就農フェアに出展(東京・大阪/年4回)及びweb媒体による広報宣伝(年1回)
↑令和5年11月 就農フェア参加(大阪)/飛騨市役所

・里山留学事業

 豊かな自然と触れ合い自然環境の循環を体感する小学生を対象とした里山留学事業の実施(年1回/5泊6日コース 対象5名)

・里山就農事業

 飛騨の自然や風土を五感で感じ自然循環の仕組みを学び有機農業への意欲につなげる就農希望者を対象とした里山就農事業の実施(年1回/2泊3日コース 対象3名)

・研修圃場整備事業

 有機農業を目指す研修生を受け入れるための研修圃場の選定・交渉・借上や土壌環境の整備(市内2カ所/年間貸与)

・技術向上研修(先進地視察)

 有機農業の取組み拡大と技術向上を目的とした先進地視察(年1回)

・モデル地区検討事業

 飛騨市版有機認証制度検討に向けた、他自治体の先進地視察(年2回)

・技術向上支援事業

 市内産良質堆肥の循環を促し、収量の安定化と栽培技術の向上を目的とした有機農業の有識者及び専門家による技術指導(年2回)

・ヤギで除草大作戦事業(グリーンな栽培体系への転換サポートにて実施)

 中山間地域におけるヤギ放牧による除草作業の省力化及び化学農薬(除草剤)不使用による環境負担軽減の検証(4月~11月)

□流通・加工関連の取組み

・売れる有機野菜講座の開催

 有機農家の安定的な販路確保と消費拡大に向けた「売れる有機野菜づくり講座」の開催(年1回)

・首都圏シェフ招聘事業

 有機農産物の安定的な販路確保と高付加価値化を目的とし、料理界でも特に影響力のある首都圏のシェフを招聘(年1回/2泊3日/4名程度)
↑令和4年7月 首都圏シェフ招聘事業様子/井関農園 井関氏
 (元なだ万総料理長 大嶋氏、銀座福樹 小野寺氏、銀座きた福 鈴木氏、エームサービス 一色氏)

・BtoB商談会及び飛騨市有機フェアの開催

 有機農産物の安定的な販路確保のため、東海地方で事業展開する有機野菜取扱事業者との商談会の実施や有機フェアへの参加(年2~3回)

・中京、関西圏シェフ招聘事業

 有機農産物の安定的な販路確保と高付加価値化を目的とし、料理界でも特に影響力のある中京、関西圏のシェフを招聘(年1回/2泊3日/4名程度)

・ファーマーズキッチン事業

 有機農家と料理人が飛騨の自然の豊かさや有機農産物へのこだわりを消費者に伝える期間限定のイベント(年1回/都内レストラン/店員20名程度)
↑令和5年9月 Eme(東京西小山)で開催したファーマーズキッチンの様子/石橋自然農園 石橋氏

□消費関連の取組み

・農福連携パイロット事業

 有機農家の人手不足と障がい者雇用のマッチング体制に加え、市内事業者との商品開発に至るまでの生産・雇用・流通までの仕組みづくり(通年)

・畑でクッキング事業

 市内の親子連れを対象とし、自然の力を体感しながら畑で収穫した有機農産物を調理するほか、生産者のこだわりを伝える食育事業(年1回)※平成30年より市単独で実施しているが、令和6年度より本事業に移行して実施。
↑畑でクッキング事業様子/ソヤ畦畑 森本氏

・シェフズ イン レジデンス事業

 有機農産物の認知度向上と付加価値向上を目的に、国内外で活躍するシェフが一定期間飛騨市に滞在し生産者との交流や食文化に触れ、滞在期間中は市内でポップアップレストランを開催(年1回)

・ふるさと学校給食事業

 有機農産物の市内認知度向上と新たな消費者獲得のため、市内保育園及び小中学校における有機農産物を使用した給食の提供(年5回)
↑令和5年度オーガニック給食授業様子(宮川小学校)/長九郎農園 松永氏

・食と農 デイキャンプ事業

 有機農家の認知度向上と消費拡大に繋げるため、参加者が有機農業をモデルとした自然循環の仕組みを体験するほか、作り手(生産者)と調理する側を訪ね、食卓に並ぶ食材のルーツを巡ることで「食」と「農」の一連の関係性を学ぶツアーを開催(年1回)

・種の継承、普及事業

 自然農法を営む生産者が飛騨市伝承作物をはじめとする古くから受け継がれている種を増やし後世に受け継ぐ(通年)

・「HIDAICHI」オーガニック特集作成事業

 市内有機農家のPRのため、既存webサイト「HIDAICHI」を一部改修し、動画や特集ページを増設し啓発を強化(通年)